トヨタカローラのスロットル洗浄と学習値
車検整備で入庫した平成19年登録のトヨタカローラ・アクシオです。
今回の整備内容はスロットルボディーの洗浄です。スロットルとはエンジン内に送り込む、燃焼のための空気量を調節する部品です。
このカローラ・アクシオでは電子制御スロットルを採用しています。スロットルの開き具合はエンジンの状態やアクセルの踏込量により、コンピューターが電動で動かしています。
このスロットル、少しずつですが汚れて隙間が詰まってきます。詰まった分だけコンピューターが自動補正してスロットルを開きます。なので、汚れが溜まってきても意外と気が付くことはありません。
ただ、コンピューターによる補正にも限界があります。限界を超えるとアイドリング時のエンジン回転数が低くなったり、エンストしやすくなってきます。
個人的な考えですが、一般的な使用方法のお車であれば4年に1回くらいはスロットルの洗浄をしておきたいところです。
ではスロットルボディーを外します。
エアインテークホースとウォーターホース2か所、直接は繋がっていませんがエアコン使用時の吸気ホースを外します。
コネクターと取付ボルト&ナットを外せば、スロットルボディーが外れます。
スロットルボディーの表からだと汚れてなさそうに見えますが・・・。
裏側は黒く汚れています。光にすかして見ていますが、隙間がほとんどありません。
これが洗浄したあとです。隙間が出来ました。
スロットルボディーを逆の手順で組み付けてから、コンピューターの学習値をリセットするためバッテリーのマイナス端子をはずし、1分くらい待ってから取り付けます。(オーディオ・時計・パワーウインドウの初期設定が必要)
暖機運転・試乗して異常がなければ作業完了です。
コンピューター診断機を使って洗浄前と洗浄後の数値の変化を調べてみました。
測定時の条件は暖機後ニュートラルでアイドリング状態です。
こちらは洗浄前の数値です。エンジン回転数は600前後で吸入空気量は1.51g/sでした。1秒間に1.51gの空気を吸っています。
ISC開度が4.08°というところがポイントです。ISCとはアイドルスピードコントロールの略で、アイドリング状態でスロットルバルブが4.08°開いているということです。
では、スロットル洗浄後の数値を見てみます。
吸入空気量は同じ1.51g/sですが、ISC開度が1.05°になりました。
この車両では標準ISC開度が1.05°で、汚れが溜まった分4.08°まで補正していたということになります。もし補正限界値がわかれば、いつスロットル洗浄しなければいけないか数字でわかるようになるかもです。
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ブログ担当の山下でした。
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このカローラの
スロットルは
モリブデンコ-トが
無いタイプですか?
よろしくお願いします