スバルプレオ・サイドブレーキ片効き
車検で入庫の平成18年登録のスバルプレオRV1です。
受入点検時のブレーキ制動力検査で、左リアのサイドブレーキが効いていない状態でした。車検ではサイドブレーキ(パーキングブレーキ)の総和の制動力が車両重量の20%以上なければいけないので、片効きの状態では合格ラインに到達出来ません。
では原因を見てみましょう。
すでに左リアブレーキを分解した写真になるのですが、矢印の方向にサイドブレーキワイヤーで引っ張ると、テコの原理でブレーキシューが開いてブレーキがかかるという構造です。
(他に違和感がある部分が上の写真にありましたが、今回は触れないことにします)
赤丸の部分、テコの支点になるところが錆びついてまったく動かない状態になっていました。手の力ではビクともしません。
実はこのタイプ、よく錆びつく事があるので給油したり気を付けてはいるのですが、それでも固着してしまったようです。
ブレーキシューの残量も少なくなっていましたので、ブレーキシューは新品に交換します。
新品のブレーキシューに既存の部品を組み込みます。
サイドブレーキの支点の固着が原因だと思うのですが、サイドブレーキワイヤーのリターンスプリングが縮んでいました。自由長で約10.7cmです。
ちなみに反対の右側のリターンスプリングは約12.4cmあります。
室内のサイドブレーキワイヤーを引っ張る部分。左(写真で下側)のサイドブレーキワイヤーの方がリターンスプリングの縮んでいる分、飛び出ています。
お客様の了解を得て新品に交換します。もちろんリターンスプリングの自由長は右リアのブレーキと同じ約12.4cmでした。
あとはブレーキシューを組み付けて完了なのですがその前にひと手間。
ブレーキドラムの端の段付き(錆び)が少し大きいので研磨します。
ベビーサンダーで慎重に削り取ってしまいます。ブレーキシューの当たり面は傷つけないようギリギリまで削ります。
すべて組み付ければ作業は完了です。車検の完成検査で、制動力テストはすべて合格でした。
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ブログ担当の山下でした。
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