AZワゴン(ワゴンR)のオルタネーター交換
オイル交換で入庫した平成20年登録のAZワゴンMJ23Sです。走行距離は13.8万キロ。スズキワゴンR・MH23SのOEM車両になります。
以前から気になっていた音がだんだん大きくなってきたので直してほしいと追加の依頼を受けました。
音はアイドリング状態でも「ゴゥゴゥゴゥ」と鳴り続けています。音の発生源を探すときはサウンドスコープ(聴診器)や長い棒などを使います。
一番、音が大きく聴こえる場所はオルタネーター(発電機)でした。
駆動ベルトを外しての点検でも、オルタネーターには少しゴロつく感じがありました。
お客様と相談をして、今回は中古品を使用することとなりました。数日後、部品が届いてからの作業になります。
AZワゴン(ワゴンR)のオルタネーターはエンジンの後ろあたりにあります。
まずはバッテリーのマイナスターミナルを外します。
オルタネーターのベルト(以下ファンベルト)はクーラーのコンプレッサー駆動ベルト(以下クーラーベルト)の奥にあるので、まずクーラーベルトを外します。
前のナンバーを外すとクーラーのコンプレッサーが見えます。
下の支点ボルト2本と上の固定用ボルト1本を緩め、調整用のボルトを緩めていけばクーラーベルトが外せます。
つづいてオルタネーターの支点ボルト1本と固定用ボルト1本を緩めて、調整用ボルトを緩めます。これでファンベルトが外せます。
バッテリー+につながっているB端子とコネクターを外します。
オルタネーターをエンジンから切り離します。
上の固定ボルトを取り外して、下のブラケットボルト3本を外してから支点ボルトを引き抜きます。
ブラケットはオルタネーターにハマっているのでマイナスドライバーなどでこじって外します。
このままではオルタネーターは出てきませんのでエンジンを前方へ少しずらします。
後部のエンジンマウントとマフラーのジョイント部を切り離せば、オルタネーターが出せる隙間を作ることが出来ます。
中古のオルタネーター(左)を逆の手順で取り付けます。
わかりにくいですが、ブラケットのオルタネーターがハマる部分を少し広げておくと、取り付け作業がスムーズに出来ます。
ブラケットは特に丁寧に取り付けます。傾けて取り付けてしまうと、ベルトのラインがズレてベルト鳴きの原因になってしまいます。
取り付け・ベルト調整が終わったら発電量をチェック、正常でした。
これで交換作業は完了です。
ここからは少し掘り下げて異音の原因を確認します。
オルタネーターを分解します。
ブラシはまだ残量があります。破損もなし。
ブラシの接点も距離相応な摩耗具合。
直接見えませんが、中にベアリングが入っています。こちらのベアリングはスムーズに回ります。
もう一つのベアリング。こちらにゴロつき感がありました。
カバーを外すと、グリスに鉄粉と思われる白いツブが混ざっていることがわかります。
ベアリングの1個がボロボロになっていました。これが異音の原因でした。
閲覧ありがとうございました。よろしければ他のスタッフブログもご覧いただければ幸いです。
ブログ担当の山下でした。
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とても参考になりました。私は今,AZワゴン MJ21S 平成18年 K6A のダイナモを
エンジン内から外せず苦戦していました。是非明日挑戦して見たいと思います。
では宜しくお願いします。