ホンダフィット(GE6)のクリップボルト交換
初年度登録が平成20年のホンダフィットGE6の整備です。
今回はタイヤを取り付けるためのボルト、クリップボルトが折れてしまったということで入庫しました。
左前のタイヤを取り付けるクリップボルトが1本折れています。
リフトアップして交換作業を行います。
ボルトが折れる原因としては、締めすぎがほとんどだと思います。
上下のボルト2本を外して、ブレーキキャリパーを取り外します。
外したキャリパーは邪魔にならないよう、サスペンションあたりにひもで縛っておきます。
ブレーキパッドも外します。
キャリパーブラケットもボルト2本を外して、取り外します。
ブレーキディスクローターを外すために、固定しているプラスねじ2本を外します。
プラスねじが固く締まっていたので、叩くと回る特殊なドライバー、インパクトドライバーを使用して緩めました。
無事ディスクローターが外れました。
クリップボルトはハブに裏から差し込まれているだけなので、表から叩いて抜き取ります。
見た目で予想はついていたのですが、クリップボルトがナックルに当たって抜けてきません。ハブを抜き取る必要があるようです。
ハブのセンターナットを外します。写真は緩み止めのカシメをタガネで起してるところです。
ハブにスライディングハンマーを取り付けて、抜き取ります。
抜き取ったハブには、必ずハブベアリングのインナーレースという部分がくっついてきます。この状態は、ベアリングが壊れた状態とみなされます。(整備書には、このクリップボルト交換時ハブベアリング要交換とあります)
しかし、費用面を考えてキレイにもとに戻す方法をとります。
今回の作業の目的、クリップボルトの取り付けを行います。
ハブにクリップボルトを、真っ直ぐトントン叩き込むだけで完了です。
では、ハブベアリングをもとに戻す作業にかかります。
ハブとインナーレースの間を尖ったタガネで叩き、隙間を作ります。
隙間にプーラーを入れて、インナーレースを引き抜きます。
ベアリングのインナーレースはタガネより硬いのでキズ・変形はないのですが、ハブにはキズが付きます。凸部がなくなるように整えます。
ベアリングのインナーレースをもとの場所に戻します。
この時、ゴミが入っていないか、シールをかみ込んでいないかをしっかり確認します。
ハブにインナーレースを付けたままもとに戻すと、シールの確認が出来ないのです。
ハブをベアリングに圧入します。
ハブベアリングがゴロつきなくスムーズに回ることを確認します。
逆手順でもとに戻します。
ナックルアームを外したので、サイドスリップ・ハンドル位置を合わせます。
試乗してハブベアリングから異音がないことを確認出来たので、作業終了とします。
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ブログ担当の山下でした。
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